販売しない限り法律で守られる権利

特許とは、特定の人や団体等が行った発明に対し、その発明を一定期間独占的に使用することを法令に基づいて国が認めることをいいます。

認められた権利のことを特許権と呼び、商標権や著作権などと同じくいわゆる知的財産権の1つに数えられます。

発明は、それが有用なものであれば発明者本人にとって生活上の利益となるだけでなく、場合によっては生活環境の改善や産業の発展など、人類全体にとって有益なものになる可能性があります。

しかし発明はアイデアであり目に見えないものなので、他人がそれを盗もうとしたり許可なく使おうとしたりしても、所有者が自力で守ることは困難です。

そのため、法律によって特に権利を保護する必要があるのです。その一方で、特許を認めたことを広く一般に公開し、他人が正当な手続きで利用するのを認めることで、社会全体の発展に役立てることができるようになります。

特許という概念は中世のヨーロッパにおいてすでに存在していましたが、現代に通じる制度の確立は17世紀の英国においてであり、産業革命をもたらした重要な要素の1つであるとされています。日本においては明治維新以降に西洋にならって導入され、19世紀の終わりには特許に関する国際条約にも加盟しました。

現在の制度は1959年に全面改正された特許法に基づいており、制度の目的や出願手続き、違反・罰則などについて定めています。

その法律によれば、日本において特許が認められるのは、発明が産業上の利用の可能性があること、進歩性があること、今までになかった新しいものであることなどとされています。

権利が認められるためには定められた形式に従って出願を行い、審査を受ける必要があります。審査の結果特許として認定されると所定の手数料を納付したのち国によって登録され、正式に権利が認められることとなります。

権利は原則として出願の日から20年間有効です。その期間中に他人が権利を侵害した場合は、その者に罰則が適用されます。